音域DataBase 1,000件登録を記念して,音域のデータ分析をしてみたいと思います。前回典型的な音域・最高音・最低音の男声編でしたので,今回は女声編をご紹介いたします。

< 曲数が多い音域ベスト5 【女声編】 > (女声曲422件)

順位音域音域幅件数代表曲例(リンク:音域DataBase)
1位ラ……シ 1:1019件 タッチ
2位ソ……………レ 1:3515件 負けないで

ラ…………レ 1:2515件 さくらんぼ
4位ソ…………ド 1:2513件 ありがとう

ラ………ド 1:1513件 いい日旅立ち

 代表曲のリンクをクリックすると,各音域の女声曲の一覧を見ることができます。

 ★はピアノの中央付近のド(middle C)を示します。ラ…★…シ とは,最低音 ラ から★をまたがって シ を最高音とする音域を意味します。

 2位と4位の音域のどれかが一番多いと個人的に予想していたのですが,1位の音域は,高くない・低くない・広くないという中庸な音域で,個人的には意外な印象を受けました。男声編と同じ感想になりますが,商業曲だからといって音域が高い・広いということはけしてなく,むしろ歌いやすい音域の楽曲が多いということがわかる結果になっています。

最高音が多い音ベスト3 【女声編】 > (女声曲422件)

順位最高音件数代表曲例(リンク:音域DataBase)
1位74件 ありがとう
2位65件 負けないで
3位63件 タッチ

 男声よりも5音ほど高いという結果ですが,1オクターブくらい違うのでは?と思った方にとっては意外な結果だと思います。男性アーティストは比較的音域が高い人が多く,一方,女性アーティストで高音を売りにする人が意外と少ないことが,この結果の一因かなと思います。

最低音が多い音ベスト3 【女声編】 > (女声曲422件)

順位最低音件数代表曲例(リンク:音域DataBase)
1位80件 タッチ
2位62件 ありがとう
3位44件 フレンズ

 シ は最低音としては物足りない(=もっと低い音が余裕で出せる)音程だと思いますが,キーが高めの方には歌いやすいと思いますし,あまり低い音を使わないことで女性らしさを出しているのではないでしょうか。

 よく歌われる曲の多くが,ここで挙げた典型的な音域や音程に入っていると感じます。歌いやすい音域の中に名曲が多いという傾向が,男声曲より女声曲の方が強いように思います。これは,カラオケのレパートリーを増やすのが楽という点で良いことですね。