bayfm のラジオ番組「9の音粋水曜日の「○○への道」というコーナーの選曲(セットリスト)を勝手に考えるシリーズ。今週 10/14(水) の放送は,L'Arc~en~Ciel の「flower」への道です。

 今回はいきなりセットリストを書いてみます。


《Title Call》 L'Arc~en~Cielflower」 への道!

① 「すみれ September Love一風堂

《Talk》 一風堂は,男性が化粧をして世界観を放つバンド(L'Arc~en~Ciel はヴィジュアル系という言葉に抵抗感を持っているので,あえてこう表現)の先駆け的存在。メンバーの tetsuya は 一風堂 に影響を受け,yukihiro も彼らのテレビでのパフォーマンスが音楽を始めるきっかけになったと言っています。この曲は’90年代に SHAZNA がカバーしたので,知っている方も多いことでしょう。

 ここからは'90年代にヒットした,L'Arc~en~Ciel と同じ系統のバンドを紹介していきます。「flower」がブレイク曲(=初めてオリコンシングルチャートトップ10に入った曲。L'Arc~en~Ciel は「風にきえないで」)の次にリリースされ人気を決定づけた曲なので,これから紹介するバンドの楽曲も「ブレイク曲の次にリリースされたシングル曲」で統一します。

 まずは,この系統のバンドのトップとして,後続のバンドに多大な影響を与えた X (後の X JAPAN)から。メンバーの hyde が YOSHIKI と親しく交流しています。ブレイク曲「紅」に続いてリリースされたのは,「紅」の激しさから一転,バラードの実力を知らしめた名曲。

② 「ENDLESS RAINX

③ 「悪の華BUCK-TICK

《Talk》 メンバーの yukihiro がよく聞いていたという BUCK-TICK。メジャーデビュー曲「JUST ONE MORE KISS」がヒットし,その次にリリースした「悪の華」はオリコン1位を獲得。X と共に'90年代初頭を牽引したバンド。

 続いては,X より後,L'Arc~en~Ciel より一足早くヒットした LUNA SEA。ブレイク曲「IN MY DREAM (WITH SHIVER)」に続いてリリースしたこの曲が大ヒットして人気を不動にしました。

④ 「ROSIERLUNA SEA

《Talk》 ここまで'90年代前半に活躍したバンドが続きました。CM明けは,L'Arc~en~Ciel と同じ時期にメガヒットを連発したライバルのバンドが登場。

----- CM -----

⑤ 「BELOVEDGLAY

《Talk》 「flower」がリリースされた1996年に「グロリアス」でブレイクした彼らが,次にリリースしたのがこの曲。その後も大ヒットを連発し,L'Arc~en~Ciel と共に'90年代後半を代表するバンドに。

 続いては,メンバーの tetsuya が同郷で,デビュー前から交流があった 西川貴教。Luis-Mary という L'Arc~en~Ciel と同系統のバンドでデビューしましたがヒットに恵まれず,その後ソロプロジェクト T.M.Revolution で成功。「HIGH PRESSURE」でブレイクした次にリリースしたのがこの曲。

⑥ 「WHITE BREATHT.M.Revolution

⑦ 「SEE YOU黒夢

《Talk》 黒夢 のボーカル 清春 とは,メンバーの ken はデビュー前からの付き合いがあり,hyde も交流があります。ブレイク曲「BEAMS」の次にリリースしたのがこの曲。この後もヒット連発の 黒夢 も'90年代後半を彩ったバンドの1つ。

 ではオーラス。'90年代,X や BUCK-TICK から始まった,男性が化粧をして世界観を放つバンドの流れは,'90年代後半になると,骨太なロック系サウンドにとどまらず,歌謡曲テイストをも内包するポップス系の顔も見せるバンドが主流に。後に「winter fall」「HONEY」「snow drop」などポップス系の名曲を生み出した L'Arc~en~Ciel はその代表的な存在です。影がありつつも妖艶なビジュアルに,良質のポップメロディーが絶妙に融合した,L'Arc~en~Ciel 初期の傑作。

⑧ 「flowerL'Arc~en~Ciel


 いわゆるヴィジュアル系バンドほぼ一色で組み立てました。L'Arc~en~Ciel と関係性の強い シドBREAKERZ など後輩バンドも候補でしたが,先輩バンドと同時期のバンドだけで埋まってしまいました。やはりこの時期のヴィジュアル系は充実していますね。選曲は「ブレイク曲の次にリリースされた曲」という縛りを設けたのですが,偶然にも私が好きな「ROSIER」「BELOVED」を入れることができ,満足度の高い選曲ができました。

 「ブレイク曲の次にリリースされた曲」というのは,ブレイク曲より弱いヒットに留まることがけっこう多いのです。ブレイクすると周囲の期待が大きくなるので,それを超えないとどうしても評価が下がってしまいますからね。しかし,セットリストに取り上げたバンドは皆,ブレイク曲と同等かそれ以上のヒットを飛ばしていて,名を残すバンドの実力を改めて実感します。

 さて,実際の放送ではどんな流れになるか,DJの 藤田太郎 さんが構成するセットリストを楽しみにしています。