マイクを持てば酔っぱらい

~カラオケをこよなく愛するITシステムエンジニアのブログ~

2021/06

イントロクイズ参戦1年の歩みと魅力

 QUIZ ROOM SODALITE 主催で,イントロマエストロ 藤田太郎 さん(以下,親しみを込めて 太郎 さんと記載)が出題するイントロクイズイベントに毎月参加するようになって1年が経ちました。今や完全に,イントロクイズが自分の趣味の中心になりました。この1年を振り返りつつ,イントロクイズや 太郎 さんの魅力を綴ろうと思います。

 イントロクイズをやったことがなくても,言葉は知っている人がほとんどだと思います。昭和の時代に毎週テレビ放送され,現在も不定期に特番放送されている「クイズ・ドレミファドン」でおなじみの,曲のイントロが流れたらその曲のタイトルを答えるクイズです。初めて 太郎 さん出題のイントロクイズに参加したとき,イントロクイズの魅力を再認識すると共に,自分の実力も知ることになりました。以下,1年間の私の戦績です。

< 私のイントロクイズ戦績 >

No.開催日出題ジャンルクラス参加者順位
12020-06-0620世紀ビギナー8 名優勝
22020-07-17ALLビギナー+7 名3 位
32020-08-1421世紀ビギナー8 名5 位
42020-09-12ALLビギナー+8 名3 位
52020-10-1880-90年代ビギナー+8 名優勝
62020-11-22平成・令和ビギナー10 名優勝
72020-12-19ALLビギナー+10 名優勝
82021-01-3120世紀スタンダード8 名5 位
92021-02-27平成・令和ビギナー+9 名3 位
102021-03-12ALLビギナー+9 名優勝
112021-04-17昭和ビギナー+6 名優勝
122021-05-07平成・令和ビギナー+10 名5 位
132021-06-11ALLスタンダード6 名2 位

< クラス一覧 >

レベルクラス名称
入門スターター
初級ビギナー
中級ビギナー+
上級スタンダード

 初めて 太郎 さんのイントロクイズに参加したとき,どこがビギナークラスなのかと思うほどの早押しスピードに圧倒されつつも幸先よく優勝できたので,気を良くしてオールジャンル(=出題曲を年代やジャンル等で限定しない)ではより上位レベルのクラスに参加したのですが,早押しのスピードがさらに上がり,なかなか解答権を得られません。解答に応じて得られるポイントの順位が表彰台(3位)には届くものの優勝できない,という回が2回続きました。自分がそれまで聴いてきた音楽の蓄積だけでイントロクイズを楽しんでいたのですが,分かっていてもボタンを押し負けることが多くてだんだん悔しくなってきました。

 そこで,1980~90年代限定という私が最も得意とする年代の回を迎えて,もっと早押しで勝てるように,初めて自分なりのクイズ対策をして臨みました。対策と言っても単純で,イントロが鳴ったらすぐに再生を止めタイトルを思い出すという作業を,クイズ当日の1週間前からずっとやっていました。その効果はてきめんで,それまでよりも早押しで勝つ回数が明らかに増え,そこから3回連続で優勝を収めることができました。ご一緒していた参加者の方から「早押しが早くなりましたよね」と言っていただいたときは,見てくれている方がいるという驚きと共に,すごく嬉しかったです。

 その勢いのまま,年明け最初の回で念願だった最上位のクラスに参加しました。しかし,このクラスの皆さんは,ビギナーやビギナープラスのクラスとは早押しのスピード感が段違いでした。また,出題レベルも高くなり「そこ突いてくる!?」的な曲がたくさん出題されました。それで負けず嫌いの血が騒ぎ,趣味でありながら競技性の部分も楽しむようになりました。メジャーなアーティストの比較的マイナーな曲を改めて聴き直したり,最近の曲(Official髭男dism,King Gnu,あいみょん 等)をちゃんと聴いたりするようになりました。

 そして,2度目の最上位クラスへのチャレンジとなった最新回では,参加者数が少なかったことも幸いして,早押しに押し勝つことが増え,オールジャンルで表彰台(2位)という嬉しい成績になりました。最上位クラスでこれだけ競うことができたのは,すごく自信になります。今年に入って知ったアニメの主題歌を,他の参加者が分からずに自分だけが正解したとき,最新曲を聴くことから遠ざかっていた自分がイントロクイズをきっかけに最新曲のリサーチを再開して良かったなぁ,ととても嬉しい気持ちになりました。

 このように,イントロクイズプレイヤーとしてステップアップしていく1年間になりました。有名な曲を早押しで競り勝ったときの気持ちよさ,マイナーな曲を自分だけ解答できたときのちょっとした優越感,イントロが鳴った瞬間にボタンを押したのにそれより早い人がいるときの驚き,自分が好きな曲やアーティストなのに押し負けたときの悔しさ,分かったと思ってボタンを押したのに曲名が思い浮かばないときのもどかしさ,これら全てが楽しくて,反射神経や知的刺激が呼び起こされる感覚も含めて,自分にとって最高の遊びでありリフレッシュになっています。

 定番曲の新たな魅力を見つけたり,スルーしがちな曲の良さを今になって発見したり,自分の音楽ライブラリに思わぬ曲が入っていて驚いたりと,音楽を聴く新鮮さを取り戻すことができたのも,イントロクイズがきっかけになりました。今まで私が音楽を聴く主な目的は,カラオケのレパートリーを増やすためだったんですが,イントロのレパートリーを増やすという目的が加わったことで,聴く音楽の幅が格段に広がりました。イントロクイズ出題者の 太郎 さんは「様々なエンタメがある中で,音楽を聴く時間を増やしてほしい」と常々おっしゃっていて,私もそれを強く感じているところです。

 こんなふうにイントロクイズを楽しむ強度が増していったのは,出題者である 太郎 さんのスキルと姿勢に因るところが大きいです。イントロクイズの進行は,1曲を出題するだけでも

  • イントロを再生(出題)
  • ボタンが押されたら再生を止める
  • 解答者の答えを聞いて正誤を判定し,正誤ブザーを押す
  • 出題曲のサビを再生(正解発表)
  • 曲名,歌手名,曲がヒットした時期やその理由を解説
  • ポイント(点数)を記録
  • 次の曲をスタンバイ

という流れがあり,これを何十曲も繰り返しながらテンポよく進めることが求められます。普通の早押しクイズでは「クイズの司会進行」と「正誤ブザー操作」が主な作業ですが,イントロクイズはここに「音楽プレイヤーの操作」が入ってきます。しかも,音楽を再生したり止めたりが頻繁に発生するので,普通のクイズよりオペレーションがはるかに複雑です。ポイント記録は,アシスタントの方が実施してくださることが多いですが,アシスタント不在の場合は,ポイント記録も含めた完全なワンオペになることもあります。

 太郎 さんは,早押しクイズの時間が40分だと100曲ほど出題します。1曲あたり平均30秒弱で上記の一連の作業を実施しつつ,曲の解説ではタイアップ情報だけでなく,別の曲のサンプリングの元ネタである等の細かい情報や,アーティストに関する小ネタ,ヒット当時の時事ネタ等も交えて進行していきます。そのテンポの良さがとても心地よく,それは1問でも多くイントロクイズを解きたいという参加者の気持ちにも応えているわけです。クイズを解いている間はついそれを忘れてしまいますが,クイズが終わるたびにその進行の見事さに毎回感嘆しています。私は他の出題者のイントロクイズに参加していないので,このオペレーションがすごいのか普通のことなのか分からないのですが,普通だとすればイントロクイズ出題者は皆さんすごいスキルをお持ちだと思います。

 そんな卓越した当日のオペレーションに加え,実際にはさらに事前準備として,出題曲を選定しそれをプレイリストとして音楽プレイヤーにセッティングする作業があります。一言で選定と言っても,出題曲のアーティスト,年代,ジャンル,難易度等のバランスを考えて選定するのは,たいへん高度な作業です。上述のようにイントロクイズではレベルを4クラスに分けているので,レベルに応じた選定も必要です。全レベル共通の選定をベースにしつつ,部分的にレベルに応じた曲の組み替えをされていると思います。

 太郎 さんは,出題曲を選定する際に,クイズとして適切かという観点だけでなく,その曲を皆さんに紹介したいという思いをもって選定しているそうです(ご本人から直接伺いました)。「イントロマエストロ」という肩書きを生み出し,イントロという切り口で楽曲を紹介する活動をしている 太郎 さんは,いわば「音楽ソムリエ」であり,イントロクイズも楽曲紹介の手段の1つである,というポリシーを持っていらっしゃるのだと思います。

 太郎 さんのイントロクイズでは,出題形式として早押しだけでなく,一定時間イントロを聴いて解答する形式(ホワイトボードに解答を書くことから「ボード形式」と呼ばれます)も取り入れています。早押しだと,その曲を知っているかどうかという知識よりも,いかに早く曲を判別するかという判別速度が重要です(これは一般的なクイズにも当てはまります)。一方,ボード形式は,その曲を知っていて思い出せれば正解が導けるので,知識が豊富な人に有利な出題形式だと言えます。様々な音楽に触れてほしいという思いから,太郎 さんは知識があれば正解が導けるボード形式も大切にしているそうです。

 私もここまで書いてきたように,イントロクイズによって,音楽を再発見する,聴く音楽の幅が広がる,といった経験ができました。早押しに強くなりたいだけなら,イントロだけを次々と聴くような聴き方になりがち(クイズ直前の数日間は私もそうなっていますが…)ですが,それよりも,音楽をきちんと聴いて好きな曲を見つけたりしながら,その延長線上でイントロクイズも楽しむのが,より素敵な音楽との接し方のように思います。私がそのような楽しみ方をできているのは,太郎 さんのポリシーのおかげだと感じています。イントロクイズを通じて音楽の棚卸しや発見もする楽しみがあるからこそ,イントロクイズが趣味の中心になったんだなと思います。

 音楽もクイズも好きという方なら,イントロクイズはうってつけの趣味だと思います。特に,流行りの音楽を手広く聴いている,という方は優勝争いという競技性も楽しめると思います。ただ,聴いている音楽の範囲が狭い場合でも,自分が好きな曲の問題だけは早押しに勝つつもりで臨むとか,他の参加者の早押しのスピードや,出題者のクイズ進行の見事さを体感するだけでも楽しいと思います。イントロが流れて,ボタンを押して,タイトルを考えて答えて,サビが流れる,というイントロクイズならではのサイクルは,一般的な早押しクイズとはまた違った,独特の緊張感や達成感が味わえます。ちょっとでも興味が湧いた方は,まずスタータークラスから参加されることをお勧めします。音楽とクイズの楽しい世界が待っていますよ!

「瞳をとじて」への道 勝手にセットリスト ~bayfm「9の音粋」水曜コーナー~

 bayfm のラジオ番組「9の音粋水曜日の「○○への道」というコーナーの選曲(セットリスト)を勝手に考えるシリーズ。このコーナーは,1時間の最後に流す曲をあらかじめ決め,その曲に関連する曲を次々に流していくコーナーです。今週 6/2(水) の放送は,平井堅瞳をとじて」への道です。

 では,私が考えたセットリストを紹介します。


HiraiKen-HitomiwoTojite《Title Call》 平井堅瞳をとじて」 への道!

① 「本能椎名林檎

《Talk》 「瞳をとじて」の編曲者 亀田誠治 が編曲を含むプロデュースを手がけた 椎名林檎。「瞳をとじて」が 平井堅 の最高CD売り上げ曲なので,椎名林檎 の最高CD売り上げ曲であるこの曲からスタート。

 次も 亀田誠治 が編曲を手がけたこの曲。JUJU は,J-POP のカバーを積極的に行う,バーやスナックといった夜の街に似合う歌声,など 平井堅 と共通項が多い。

② 「やさしさで溢れるようにJUJU

③ 「SWEET MEMORIES松田聖子

《Talk》 ここからは 平井堅 が歌い手としてリスペクトしているアーティストに着目。松田聖子 は 平井堅 がファンであることを公言し,この曲はライブで何度も歌っています。

 続いては,男性ソロシンガーの大先輩のこの曲。アルバム『Ken's Bar』に収録されたカバーでは,坂本九 の歌声に 平井堅 の歌声を重ねるという時空を越えたデュエットアレンジが話題に。

④ 「見上げてごらん夜の星を坂本九

《Talk》 CM 明けも,カバーアルバム『Ken's Bar』に収録されている曲を紹介します。

----- CM -----

⑤ 「ONE DAYKuwata Band

《Talk》 桑田佳祐 は 平井堅 が最も尊敬する歌い手。桑田 作品の最初のカバー曲としてこの曲を選んだところに 平井堅 のこだわりが感じられます。

 続いては,「瞳をとじて」の歌詞の世界に着目します。この曲は,映画のストーリーから考えて,恋人の死を想起させるような,恋人を失った強い喪失感とそこから前に進もうとする心情が描かれています。この世界観が共通する曲を紹介します。まずは スターダスト・レビュー を代表する1曲。

⑥ 「木蓮の涙スターダスト・レビュー

⑦ 「会いたい沢田知可子

《Talk》 有線放送でジワジワと知れ渡り,1991~92年に大ヒット。恋人を失った強い喪失感,といえば誰もが思い浮かぶ名曲。

 ではオーラス。2000年にシングル「楽園」でブレイクし,2002年に「大きな古時計」のヒットで R&B シンガーとしての人気を不動のものにしました。満を持して2004年にリリースされたこの曲は,映画『世界の中心で、愛を叫ぶ』の主題歌として,映画の世界観に 平井堅 の作詩と歌声が見事に融合。ミリオンセラーとなり,2004年のCDシングル売り上げ年間1位を獲得。和製 R&B バラードの最高傑作です。

⑧ 「瞳をとじて平井堅


 作詩・作曲が 平井堅 自身であることから,編曲者 亀田誠治 の関連曲は2曲に留め,歌い手として 平井堅 がリスペクトする先人たちの曲と,歌詞の世界観から連想される曲を中心に構成しました。今回の選曲の肝は「木蓮の涙」「会いたい」です。「瞳をとじて」と合わせて三大恋人喪失ソングと言えるようなラインナップだと思います。

 桑田佳祐 作品は「ONE DAY」を選曲しました。この曲は Kuwata Band のシングル曲では最も地味だと思いますが,私が大好きな楽曲で,アルバム『Ken's Bar』に収録された 平井堅 バージョンも素晴らしいです。桑田 作品のカバーアルバム収録曲としては他に「いとしのエリー」「白い恋人達」があり,特に後者はライブやテレビ番組でもたびたび歌われているので,そちらが選曲される可能性もかなり高いでしょう。

 平井堅 さんのカバー曲はとても多いので,「わかれうた」(中島みゆき),「Woman」(薬師丸ひろ子)など他の選曲候補もたくさんありました。さらに,CDでカバーしたという枠を取り払いリスペクトする歌い手全般に拡げれば,久保田利伸 や 安室奈美恵 なども候補に入ってきます。他にも,亀田誠治 関連では 東京事変 の曲や「アイノカタチ」(MISIA),さらに『世界の中心で、愛を叫ぶ』つながりで,テレビドラマ版主題歌である「かたちあるもの」(柴咲コウ)という候補もありました。

 さて,実際の放送ではどんな流れになるか,DJ 藤田太郎 さんが構成するセットリストを楽しみにしています。

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