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髙橋大輔

町田選手,髙橋選手,五輪お疲れ様

 町田選手,5位入賞おめでとうございます。今年の好調ぶりや,プログラムの素晴らしさを思えば,銅メダルを取ってほしかったです。しかし,世界フィギュア未経験でメダルが取れるほど,五輪は甘い場所ではなかったということなのでしょう。ただ,フリーでは冒頭4回転の転倒を引きずらない粘り強い演技により,ショート11位からの追い上げは見事でした。この悔しさはぜひ世界フィギュアで晴らしてほしいと思います。

 それでも,2年前は世界と戦えるレベルになかったところから,お世辞抜きでメダルが狙えると評されるところまで成長した姿には,とても感動しました。町田語録で存在感を発揮し,団体戦のフリー出場者では最高の成績を残し,前回五輪に続く日本男子全員入賞に貢献しました。町田って誰?って思ってた皆さんも,やっぱり日本男子陣はすごいんだなって思ってくれたことでしょう。

 髙橋選手,申し訳ないのですが私はおめでとうという言葉をかける気持ちが起こりません。今回の成績や今季の戦いについて猛省してほしいと思っています。私が生観戦した今季グランプリファイナルの出場を楽しみにしていたのですが,欠場してしまったことで髙橋選手への応援熱が弱くなってしまいました。日本開催の大会や全日本を控えた肝心な時期に怪我をすることがそもそも問題です。ただ,怪我はやむを得ないこと,その後の立ち居振る舞いに髙橋選手らしさが感じられなかったことの方が私には残念でした。怪我が治りきらない状況での全日本で,不安オーラ全開,演技後の憔悴,代表決定時の申し訳なさそうな笑顔,それらは日本を引っ張ってきた第一人者として振る舞ってきた今までの彼の姿ではありませんでした。私はこの姿を見て髙橋選手が代表に選出されるべきではないと感じていました。そして,ソチでは精神的支柱でもなく,怪我も完治せず,結果も6位。この結果はある程度予感されたものだったと言えるでしょう。

 しかし,それで髙橋選手の功績が色褪せるものではありません。世界ジュニア優勝,五輪メダル,世界フィギュア優勝,グランプリファイナル優勝,これらの日本男子初はすべて髙橋選手によるものです。日本男子を世界レベルに引き上げたのは紛れもなく彼の開拓の賜物であり,羽生選手の金メダルも当然その歴史に導かれたものです。髙橋選手が強くなるにつれ,いつしかスケーティングの芸術性を高め,日本の第一人者としてメディアに発信していく姿には,たびたび感動させてもらいました。髙橋選手はまだ進退迷っているようですが,今年の世界フィギュアは日本開催。大勢のファンに見守られ,花道に相応しいのではないかと私は思います。

ソチ五輪フィギュアスケート男子シングル総括(前編)

 フリープログラムは,ほぼ全員に魔物が襲った,そんな大会になりました。

 銅メダルに輝いたテン選手(KAZ)だけが魔物を退けました。大きなミスがなく,技術点(技の難易度と出来栄え)だけ見れば羽生選手と僅差の2位で,チャン選手より良かったのです。五輪の舞台では,とにかく技をミスなく入れることが大切だ,ということを改めて示してくれたと思います。私の予想で名前を挙げるのがためらわれるほど今季は絶不調でしたが,昨季世界選手権2位の自信と,第3グループ1番滑走がこの結果を引き寄せたのかもしれません。しかし,合計255点での銅メダルは幸運というほかありません。それだけ他のスケーターが総崩れだったということがわかります。

 第3グループ最終滑走の町田選手は,172点を取ればテン選手を超える状況でした。今季グランプリファイナルでは170点を出しており,全ての技ができれば到達可能な点数でした。ですから,最初の4回転ジャンプの失敗さえなければ銅メダルを手にしていたことになります。ただ,4回転に失敗はつきものなので,むしろショートプログラムで3回転ジャンプが2回転になったことの方が残念でした。それでも,フリーで大きなミスは1つだけで,技術点だけならテン選手と僅差の3位という,素晴らしい内容でした。私が生観戦した今季グランプリファイナルでも,ショートプログラム6位からフリーで4位まで挽回し,そのときのフリーは,何が何でも成功させるという気迫がみなぎり,とても感動しました。五輪でもそれに近い気迫と確かな技術を見せてもらえたと思います。

 最終グループ第1滑走のフェルナンデス選手(ESP)は,ショートプログラム3位だったので,普通の出来なら問題なく銅メダルを手に入れられるはずでした。冒頭,4回転を2つ飛んだところまでは完全に銅メダルが見えていました。しかし,その後大きなミスが2つ出てしまいました。後半最初の4回転サルコウジャンプが3回転になったのが1つめ,そしてこのミスが2つめを誘発します。最後のジャンプで3回転サルコウを飛んだのですが,これが同じ単独ジャンプを2回飛んではいけないというルールに抵触し,最後のジャンプが0点になってしまいました。これで,テン選手の点数をわずかに下回ってしまいました。これまで,4回転サルコウが3回転になることはほとんどなかったので,3回転になったときの対応策を取り損ねてしまったのでしょう。最後のジャンプを3回転トウループにでもしておけばよかったわけですが,それよりも4回転サルコウを転倒してもいいから飛んでおくべきでした。このような無効ジャンプは,演技の本質とは違うので本当にもったいないことです。手にしかけていた銅メダルがこぼれていってしまいました。

 続いて登場した髙橋選手は,4回転を1度だけに変更したので,銅メダルを視野に入れているなと感じたのですが,4回転だけでなくトリプルアクセルのコンビネーションジャンプでも大きな失敗があったので,メダルには届きませんでした。おそらく,昨年のヒザの怪我からの回復が十分ではなく,とても勝負できる状態ではなかったと思いますが,それでもミスした2つ以外のジャンプはきちんと入れることができて,ステップや曲との親和性などは多くの皆さんの心に響くものになりました。「今やれるものとしてはかなり良い出来だった」これが髙橋選手の偽らざる気持ちだったのではないか,とどこかホッとした笑顔を見て私は感じました。

後編に続く)
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